SIHH2019vol.3~カルティエ・サントス・クロノグラフ&サントスデュモン~

第3回となったSIHH2019速報、今回は新しく発表されたサントス・クロノグラフ、サントス・デュモンをお届けいたします。

前回のSIHHにてリニューアルが発表されたサントスシリーズ。

従来のデザインを守りつつ、現代的にアップデートされたケース、そして新しい機構を採用することで簡単にストラップを付け替えできるようになり、ご自身でシーンに合わせてベルトの付け替えができるようになりました。

今年は、バリエーション拡充としてクロノグラフ、そしてサントス・デュモンがリニューアルされ、お披露目されました。

サントス・クロノグラフ

サントス・クロノグラフのディスプレイ。クロノグラフにも関わらず、シンメトリカルなケースがエレガント

サントス・クロノグラフのディスプレイ。クロノグラフにも関わらず、シンメトリカルなケースがエレガント

上の写真をよく見ていただくと、おや?とお思いの方もいるとおもいます。

実はこのクロノグラフ、2時位置、4時位置のボタンがありません。

それではどうやってクロノグラフを使うのかというと、スタート・ストップは9時位置のボタン、リセットは3時位置のリューズを使って行います。

この独自の機構により、クロノグラフでありながらスマートな仕上がりとなっています。

スーパールミノバの塗布された太い針とミニッツマーカーのみがアクティブな雰囲気を漂わせていますね。

ちなみに9時位置のスタートストップボタンは、3時位置よりも操作がしやすいという利点もあり、デザインだけでなく使いやすさへのこだわりもかいまみえる製品となっています。

写真はコンビネーションモデルで三針モデルに近いエレガントな雰囲気ですが、ステンレスモデルではADLCの施されたベゼルと新しいラバーストラップにより、モノトーンカラーでグッと精悍な雰囲気に仕上がっています。

サントス・デュモン

カルティエには100年を超える腕時計デザインの歴史がありますが、その中でも外すことができないのがサントス・デュモンという人物の存在です。

1901年、航空界のパイオニアであるアルベルト・サントス=デュモンは、友人のルイ・カルティエに飛行時に懐中時計を取り出して時間を見ることが困難だと打ち明けます。
その3年後、ルイ・カルティエは、友人のために、腕に着けることを前提とした最初のモダンウォッチをつくり、時計製造業界に革命を起こしました。1904年に誕生した腕時計は、先見性でつながりあった2人が実験的研究の末に生み出した傑作です
~カルティエ公式サイトより~

とあるように、サントス・デュモンとルイ・カルティエによって生み出されたサントスは、世界初の腕時計ともいわれています。

その名を冠されたサントス・デュモンというシリーズは、以前はサントスのビジュアル的な特徴であったベゼル、ビスといった要素を排し、その革新的なシルエットにスポットを当てた薄型ドレスウォッチでした。

今回のリニューアルでは、

  • 小さく薄いケース
  • 細めのローマンインデックス
  • パール状の飾り付きリューズ

といった1904年のオリジナルモデルのエレガンスを忠実に継承しながら、リベットをスクリューに、ブレゲ針を剣型針に、ケースを丸みのあるラインからシャープなラインにするなど、巧みにモダナイズされています。

少し繊細になったラグ、飾り付きのリューズなど、1904年当時の雰囲気を醸しだすニュー・サントス・デュモン

少し繊細になったラグ、飾り付きのリューズなど、1904年当時の雰囲気を醸しだすニュー・サントス・デュモン

ちなみ、今回のサントス・デュモンリニューアルではデザインのほかに、ステンレススティールモデルがラインナップされたこと。そして搭載するムーブメントはクォーツのみという変更点があります。

以前のサントス・デュモンには無垢素材のラインナップしかなかったのですが、ステンレススティールモデルの登場でその存在をより身近に感じていただけるようになりました。

また、ムーブメントはクォーツのみと手巻きファンには少し寂しいですが、エネルギー効率向上のためにムーブメントの再設計及びサイズ変更、そして長寿命型の新型電池の開発!!をすることで電池寿命を約2倍に伸ばすなど、非常に画期的ものとなっています。

全体的には、従来のものよりクラシカルな雰囲気が強めとなっており、その歴史に思いを馳せながら着けていただくとより愛着がわくのではないでしょうか。

サントスが誕生した当時の雰囲気を強くにおわせる、メカニカルな雰囲気のディスプレイ

サントスが誕生した当時の雰囲気を強くにおわせる、メカニカルな雰囲気のディスプレイ

スタッフがサントスデュモンを紹介した記事はこちら>